生き生き健康 No.53 食を楽しみましょう

生き生き健康

お知らせ
 シルバー世代の皆様の健康管理の一助となることを願って、2007年1・2月号掲載の第1回「入浴ーその功罪」から第53回にあたる今回まで、長きにわたって連載してまいりました本ページは、今回を持って終了となります。
ご愛読、ありがとうございました。
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食を楽しみましょう

 竹島佳代
 (財)体力つくり指導協会 管理栄養士
 食事をする機会は、1日に3回、1年に1095回、平均寿命を80歳とすると一生の間で87600回も食事と接することになります。その食を楽しまないでいては、もったいないと思いませんか?家族や友人といろいろな話を楽しみながら、また遠くにいる人を思い浮かべながら毎日の食事を楽しむことは、気持ちを活性化し、きっと健康長寿の秘訣となるでしょう。      
●健康にも、おいしく、楽しく食べることが一番
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同じ内容の食事でも、ただ単に食べるのと「おいしい」と感じながら味わって食べるのとでは栄養の吸収率が変わってくることが分かっています。人間はおいしいと感じることで脳が刺激され、胃酸や消化酵素などが分泌されて、栄養を効率的に吸収するための態勢が出来上がります。一人で食べるよりみんなで食べた方がおいしく感じられるという経験をしたことがある人も多いでしょう。親しい人たちと食卓を囲み、楽しく食事をすることで栄養分の吸収も高まり、ストレス解消にもなります。生きていくために欠かせないものだからこそ、心にも身体にも、おいしいものを楽しくいただくことが一番なのですね。  
●いろいろな楽しみ方がある
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 食の楽しみ方は人によって様々でしょう。家族と話をしながら「一緒に食べる」ことが楽しい方もいれば、「おいしい料理を食べる」ことが楽しい方、「料理をする」ことが楽しい方、料理を「食べてもらう」ことが楽しい方、また食材を「育てること」が楽しい方、食材や食文化について「知識を得る」ことが楽しいという方と、人によって食の楽しみ方は様々であると思います。おいしく楽しく食べる「食事」ではなく、「食」と考えるとまた違った楽しみ方も見えてくるのではないでしょうか。
●たとえば・・・季節の行事をとことん楽しむ
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季節ごとに行われる行事に合わせて作る料理には、たとえば、お正月にはおせちにお雑煮、ひな祭りにはちらし寿司、子供の日にはちまきなどのように、その行事ごとに食べられているものがあります。
2月は節分ですね。節分といえば豆まきですが、巻き寿司を丸かぶりするというお家もあるでしょう。この丸かぶりの風習は関西からはじまったものですが、最近は全国に広がってきているようです。神様がいるとされる方角(恵方)を向いて、願い事を思いながら、最後まで黙って食べるのがルール。ちなみに、今年の恵方は西南西です。豆まきも、北海道、東北、信越地方では大豆ではなく落花生をまくことが多いようです。「雪の中でも落花生なら拾いやすい」「粗末にならない」「カロリーも高いので寒い地域で好まれる」などの理由を聞けば、落花生まきが広まったのも納得ですね。
このように行事食にはそれぞれの地域の特性が表れ、郷土料理とも深く結びついています。地域が違えば料理自体が違ったり、同じ料理でも味付けが大きく違ったりもします。もしかしたら、隣のお家とも違うかもしれませんね。行事に合わせて他の地域の食文化に触れてみるのもおもしろいでしょう。