生き生き健康 No.03 元気長寿の秘訣は?

 

 

 

 

生き生き健康


元気長寿の秘訣は?
 
熊本県満88歳以上1万人の元気度調査 
では、どうしたら元気で長生きできるのでしょうか。健康長寿の秘訣を知りたい、それは古今東西全ての人が捜し求めてきたものです。古くは秦の始皇帝、不老不死の秘薬を求めて東方浄土に使いを出しました。使いが帰らないうちに始皇帝は亡くなったといわれます。人は死なないわけにはいかないのです。しかし、生きている限り幸せに、元気に生きたいと願うのです。

今、日本中には百歳以上の方々が2万人を超え、中には自立した生活ができる方も結構いらっしゃるのです。先ずはこういった元気な高齢者に知恵を借りたいものです。元総理だった細川護煕さんが熊本県知事だった頃、一つの作戦を考えました。県内に満88歳以上の人が約一万人いる、その人たち全員の元気度調査をしてみたいと願い出ました。細川さんは他所でやってないことならと興味を示されていましたので、日本一の研究ですと言って調査費をいただいたのでした。住民の全員調査と言うのはあまりありません。調査は県下の保健師さんたちの応援を得て完成させました。データは様々な事を教えてくれました。ここにその一部の要点だけを述べてみましょう。

豊かな自然環境と福祉の充実が元気の源

実は元気長寿といっても様々な要因があってこれ一つといったものはなく、それらが絡み合って元気長寿という結果を作っているものだと思います。先ず第一は、生まれ育った環境はどうでしょうか。熊本県には海も山も一応の都市もあります。何処に元気長寿者が多いのかをみてみました。多くの先達の調査では海辺の方だというのです。しかし、私の調査では海岸部や都市部でなく、山つきの農山村でした。海岸部には確かに高齢者が多いのですが、これは若者が出払っているためとわかりました。ところが、同じ郡部の中でも群を抜いて元気長寿率の高い町や村があるのです。昔からの古墳や山城があり、古代から住みやすい環境があったものと思われます。水、空気、農産物が関係していそうです。それに忘れてはいけないのはそこの首長さんが保健政策に熱心だったり保健師さんの活躍が目立ったところでもありました。

長寿の秘密、約半数は遺伝と関係

次に、長寿も親譲り(遺伝)があるのだろうか、と考えてみました。やはりありました。両親の死亡年齢を尋ねるといずれか一方でも80歳以上まで生きていた人は49%ありました。それで遺伝的素因があるとすれば約半数にあるといっていいでしょう。後の半分は本人の生活のあり方にありそうです。  家族との暮らしを調べました。同居家族の数は県内の高齢世帯と変わりはありませんでしたが独居老人率は2倍近くありました。元気だから一人でも暮らせるのか、自立の精神が元気にさせるのか、両方かもしれません。  配偶者の有無では極めて特徴的で男性の43%に妻がおり、女性では98%の方に夫がいません。夫婦の年齢差もあるでしょうが、その夫との死別の半数は30年以上も前の事です。男性の元気長寿の秘訣は奥さんにあり、女性は一人でも「サバサバ」と言った感じでした。私が面接した92歳の女性は「主人がいた時は隣の家に行くにも気を使っていました。今は何処に行くにも自由です」と言ってカラカラと笑っておられたのが印象的でした。

食事、運動、職業、経済、趣味の事等は順次話の中に入れていきましょう。ではまた。