生き生き健康 No.20 これからこそ輝いて(4)

生き生き健康


これからこそ輝いて(4)
よく生き、よく老い、よく病み、よく死ぬ-生老病死の快医学
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 私たちが日常よく使う言葉に「四苦八苦」というのがあります。元々は仏教で用いられる言葉で、広辞林によると、四苦とは人生の四種の苦しみ、すなわち、生・老・病・死を指す、と書いてあります。今回はその生・老・病・死について述べようと思います。
 誰だって老いたくない、病みたくない、更に、死にたくないと思い悩みます。しかし、間違いなく全ての人がその苦しみを体験しなければなりません。だからこそ、仏教はその煩悩を払い、悟りの教えを説こうというのでしょう。更に、仏教の言葉に「煩悩即菩提」というのがあり、煩悩も菩提も実は根本に於いては別々のものではないという意味と取れます。
そこで私は考えました。どうせ逃げも隠れも出来ない事なら、悩み、苦しみをよりよく出来ないものか。つまり、よく苦しむ方法はないものかと考えました。少しでも菩提に近づけたらと思うのです。表題のように、よく生き、よく老い、よく病み、よく死ぬ方法はないかというわけです。
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先ず「よく老いる」から考えましょう。確かに、次第に老いを自覚するとき、寂しい思いがします。髪が白くなったり、薄くなったりと言う外観上の老化や、体力面、機能面の様々な変化が起こります。
しかし、これは基本的には生理的なことで病気ではありません。いわば誰にでも起こるし予防するというわけに行きません。ただ、人によって大変個人差があるのです。ということは、努力すればこの老化は先延ばしすることが可能です。この老化現象については、「使わないものは衰える」ということや、衰えるのは肉体面の方で精神面の力は決して衰えるものではない、ということなどこれまでに幾度となく述べてきました。とにかく体を動かしましょう。行動しましょう。
 そして大事な事はみんなと一緒になってやることです。自分ひとりでは得られない脳への刺激があります。シルバー人材センターでの就業は、そういう意味でも若さを保つ意義あることなのです。
 次に、「よく病む」を考えましょう。残念ながら歳を取ると病気も多くなります。早めに発見し、早めに適切な治療を受ける事が重要です。ここで大事なことは,病気が有るから駄目と言うことではありません。その病気を良く知って、必要なら薬も飲みながら元気に暮らすこと、一病息災、多病息災の時代です。「病気があっても病人になるな」ということです。
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  今、がんは早期に発見すれば死ななくていい。寝たきりが怖いと言う人が増えていますがその最大の原因は脳卒中です。
ならば、高血圧、糖尿病、動脈硬化などの生活習慣病を予防しコントロールすることです。それでも遂に脳卒中になったら早期にリハビリを心掛ければ寝たきりは防げます。元気寿命を延ばし寝たきりゼロにしたいものです。
最後に、「よく死ぬ」ことを考えねばなりません。「よく死ぬ」とは「よく生きる」ことだといわれます。かつて、武士道とは死ぬ事と見つけたり、と言われました。愛する者のためなら死んでもいいといいます。それは犠牲ではありません。最高の生き方です。「死」のために生きる、とはそういうことではないでしょうか。
命をかけて人生を生きる。大事業とは言わないまでも自分の足跡を確認し、家族と周囲の皆さんから祝福と感謝を受けながら旅立つことは幸せです。人生は一つのドラマ、立派に死ねることは立派に生きてきた証なのです。人はどう自分の幕を引くか、そのシナリオを元気な今考えましょう。
読者の皆さん、今までの時間はこれからの時間のための助走期間でした。これからこそ人生の全てをかけて全エネルギーを燃やして生きることだと思います。しかも楽しく生きることが重要、楽しいことはいのちの喜びです。あなた自身、楽しいドラマを作る演出家であり、主役でもあるのです。
20回にわたって連載してきましたが、今回にて閉じることにします。ご愛読を感謝します。