生き生き健康 No.17 これからこそ輝いて(1)

生き生き健康


これからこそ輝いて(1)
(1)老化と生活習慣病を克服する為に(からだの健康)
 残念ながら、年とともに「老い」を感じることも少なくありません。
髪が白くなったり、薄くなったり、皮膚に皺が寄ったり、といった外観上のことばかりでなく、体の機能面にも間違いなくやってきます。少し食べ過ぎたなと思ったら、胃の辺りが重く、時間が経ってもすっきり空腹感がわかない。若い者には負けないぞとばかり運動会に出て走ったら、その後、筋肉が凝り、数日は疲れが残ります。 老化現象ですね。
 老化現象を説明するのにいくつかの言葉が使われます。先ず、「予備力の減少」について。人はいつもは全力投球するのではなく、予備の部分を残して余裕の生活をしています。ところが、年をとるとその余裕の部分がなくなって、ぎりぎりで生きることになります。普通の暮らしでは感じないのに、余分のことをするとその機能が駄目になります。足腰の機能だけでなく、内臓の機能も同じです。“年寄りの冷や水”というのでしょうか。
さらに「感受性の低下」があって、感覚が鈍化してこれでよしという所がわからないのでやりすぎて後悔します。また、「回復力の低下」がありますから、後々いつまでも症状が残ってしまいます。
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 一方、年はとっても、気持ちは若い時と同じに、酒の席に出ると好きな人は止められない。おいしいご馳走も食べたい。欲望は体と相談はしないのです。自分自身の体のはずですが、皆さんは、意外に思いやりがありません。もっと食べたかったのに胃が働いてくれないから食べられないとか、運動したいと思っているのに、この膝がいうことを聞いてくれないので出来ません、とおっしゃいます。六十過ぎの方であれば、胃カメラでのぞいた胃の表面には大なり小なりただれや炎症があります。最初はどうもありませんといっておられても、よく聞くと胃の症状があります。
六十年以上無理に酷使してきたのです。もうこれ以上胃に文句を付けたらいけません。胃の立場になったら、「あなたの欲望のために六十年間こんなにひどい目に逢いました。今までだまって我慢してきましたが、私も年をとりましたから我慢の限界です。私にも少しは言わせてください。」
おそらく、タバコを吸う人の肺はたまらなく毎回むせんでいることでしょう。毎晩のお酒で肝臓は泣いているかもしれません。何もいわない臓器ですが、偉いものです。本当によく頑張ってきてくれたのです。この辺でどうぞ長年の苦労をねぎらってやって、胃や肺や肝臓などの声なき声に耳を傾けてやさしくしてあげて下さい。
ところが、無理に使って老化を早めているものがある反面、使わなさ過ぎて老化が早まるものもあります。足腰が弱ったな、と感じることも、急に運動して心臓がバクバクするのも老化現象に違いありませんが、使わないための衰え、つまり運動不足が原因のことが大部分です。“使わないものは衰える”これも大原則です。足腰の筋肉も、心臓も、そして脳もです。脳の働きも使わないと呆けてきます。
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   もともと、神(?)が人類をお作りになった時、生きていくために“食欲”を、子孫を残すために“性欲”をお与えになった。しかし、それを充たすために野を越え山を越え、時には大動物に追われて逃げまどい、時には餌にありつけず空腹をかかえて数十キロの野山をさまよい、海や川に潜って獲物を探して走り回る。いい子孫を残すためには戦った。まさに生きるか死ぬかの毎日だったことでしょう。それで神様は運動欲なるものをお与えにならなかったのです。その必要はなかったからでしょう。今日、何もしないで食にありつけ、何もしないでも口先だけで異性も物になる。必死の努力は必要ありません。それで運動不足になったといっていいでしょう。
 老化現象は誰でもきます。しかし、よくみると、早く来る人と遅く来る人とあります。中学や高校のときのクラス会に出席するとみんな同じ年齢のはずなのに、老化の度合いに歴然と違いが見られるでしょう。それは遺伝的なものもあるでしょう。その人の生活環境によることもあるでしょう。しかし、最も大きな原因はこれまでの長い時間の過ごし方、暮らし方、生活習慣によることが証明されています。そして、老化が進むと、老人病がやってきます。老人病(実は生活習慣病)になると老化が急速に進行してきます。今からでも遅くはありません。過ぎたるを押さえ、足らざるを補い、大自然の摂理に従って生きることを考えましょう。