生き生き健康 No.16 高齢者によくあること ―転倒―

生き生き健康


高齢者によくあること  -転 倒-
 年をとってくると転びやすい、誰もが感じていることです。若い人と違って、転ぶとよく骨折をし、また、頭などを打つと硬膜下血腫を作り、それが寝たきりの原因になります。それから自信をなくし、家の中に引きこもりがちになります。  転倒の問題は、高齢者の生活と健康にとって大変大事な課題です。それを予防するためにも、転倒の事を少し理解しておきましょう。
◎高齢者は、何故転びやすいのでしょう
 その原因の一つは内なる原因です。残念ながら、年をとってくると筋肉の力は衰え、関節の動きも悪くなります。運動機能の低下に加えて、体のバランスを保つのが下手になり、反射的に対応する能力が低下します。
 それに加えて、見ること、聴くことが衰えるため、転ぶことがあるのです。暗い階段で目測を誤って階段を踏み外したりするものです。
それに高齢者の中には自分の運動能力を過信し、その結果、転んでしまうということもあります。
転ぶ原因は老化現象というだけでなく、病気のせいで起こることもあります。高血圧やまた逆に低血圧があっても、めまいやふらつきなどが起こって転倒することがありますが、のんでいる薬のせいで起こることもあります。何でもないのによく転ぶという人は何か筋肉や神経系の病気がないかチェックすることも必要です。
 転倒の原因はこれらの内なる原因のほかに、外部の原因もあります。滑りやすい床、敷居や段差などの住いに原因することもしばしばです。道路を歩いていても高齢者にとって転びやすい段差や障害物などいっぱいあります。
◎転ばぬようにするには、どうしたらいいのでしょう
 シルバーの会員は、野外などで仕事をするので、重大な事故につながることになりますから特に転倒予防は大切です。
転倒予防の第一は、先ず健康のチェック。高血圧や低血圧、貧血、重度の動脈硬化などがある人はふらつきやめまいが起きやすいことは前に述べた通りですし、のんでいる薬のチェックも必要です。
骨粗鬆症の有無も重要です。もし骨粗鬆症の疑いがあれば、転ばぬように一層細心の注意が必要です。
 次に身体の機能チェック、視力・聴力そして平衡感覚のチェックが必要です。平衡感覚を自分でチェックする方法は立ったままで靴下をはいてみてください。ちゃんとはければ問題はありません。
次に、外出先や就労中の注意は大事ですが、自宅でもちょっと注意してほしい点があります。 

★自宅でもちょっと注意してほしい点  床や階段に水がこぼれたら直ちに拭くこと。部屋の中のトイレ、浴室、洗面所などに段差をなくし、どうしても段差がある所には、夜でも光るカラーテープを貼ること。ジュウタンは縁に足をとられないようにしっかり止めること。ジュウタン自体が滑らないようにゴムの裏打ちをすること。階段や廊下の照明は特に明るくすること。必要な箇所には手すりをつけること。浴槽の底にはゴムマットを敷くこと。などが考えられます。

◎もし転倒したら
  先ず、打撲の箇所がないか、特に頭を打っていないかを調べること。頭部外傷は、後になって症状が出ることもありますので注意しておくこと。
 足をねじるとか打撲するとかがありますが、痛みがひどく立てないときは骨折を考える必要があります。その時は直ちに専門医(整形外科)に相談すること。
 転倒直後は精神的動揺があります。痛みと共に心の不安を癒してやることも重要です。ただ、再発予防のためにも転んだ原因をはっきりさせることは大切です。 近年、転倒予防体操も開発されています。みんなで試みるのもいいでしょう。