生き生き健康 No.34 気分すっきり! 首痛調整

生き生き健康


気分すっきり! 首痛調整

  北原 道宏
 財団法人体力つくり指導協会 主任研究員
 今回は首痛の身体調整を紹介します。
首痛といっても、ある日突然、朝起きたら寝違えて回せないときもあれば、首の使いすぎなど原因が推測できるような痛みもあります。もちろん心当たりがないのに首が痛いということも時にはあります。
首の不快は、身体だけでなく精神的な不調の原因になっていることも見受けられます。身体に優しい首の自己調整運動で気分もすっきりしてください
1.アンバランスが痛みを引き起こす
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 体調が良いということは身体と心のバランスが取れていて、周囲の人にも笑顔で接することができ、医療などにかかりにくい状態であるといえます。
意識的に体調を崩そうとする人はいないと思いますが、気づかないうちに悪い動作方法が習慣化してバランスを崩す場合もあります。
たとえば、テレビを見るときにいつも同じ位置に座っていると、部分的に首の筋肉にアンバランスが生じてゆがみが発生し、片側に振り向きにくくなってきます。同じ手で長時間重い荷物を持っていたりするのも同様に首の負担になります。
ゆがみがだんだんひどくなると身体は危険を伝えるために、単なる違和感という症状からひどい痛みというサインに変化させていきます。そうならないために日ごろから前後、左右とバランスよく身体を使ってゆがみの発生を予防することが大切です。
2.首痛は身体全体のゆがみのバランスを取っている
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 あなたは自分では普通だと思っているのに、周囲の人から「首が曲がっているよ」と言われたことはありませんか。
人は、二本足で活動するため、常にバランスを保っていなければなりません。首はこのバランスをとるための一番簡単な修正動作を行えるところということができます。
さまざまな生活習慣の中で、いろいろな負担が身体の各部位にかかっているのが私たちの身体です。この負担が一部分に集中したり、あるいは筋力不足などで弱い部分にかかっていると、その部分を補助するために身体の他の部位が活動します。このようなかばい合いの繰り返しがバランスの乱れにつながり、首の角度もいつの間にか崩れたバランスを補助する方向に傾いたりします。
こうした役割を持つ首は普段からよくストレッチさせ、良い動きを確保しておくのがよいでしょう。
首の動きがそれほど重要とは思わないという人は、試しに片足立ちの状態で何にも捕まらないで首回し運動をゆっくりとしてみてください。いかがです。ふらついてできないでしょう。首の役割は大変重要なのです。            
3.首痛を改善するには
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 さて、首痛は身体の他の部分の不具合をかばうために起こることが多いので、首だけを調整しても元の原因が解消されない限り、同じ痛みが発生する可能性があります。
すでに身体の中でかばい合いが繰り返されている場合は、どこが原因だったかを特定することは非常に難しくなります。こうした場合には全身の軽運動を継続的に行うのが最終的にはもっとも近道と言えるでしょう。
首の痛みが気になるときは、しきりに首を動かそうとする人がいますが、首(頚椎)は頭から胴体へ大きな神経が通っている大切な部分なので、動作するときは気持ちが良いとか悪いとかがわかるくらい、ゆっくりとした動作で行うのがよいでしょう
[動作解説]
イスに座った調整運動を紹介します。この運動では背中のゆがみを取り除くことができる場合もあります。
[実技の概略] ゆっくりと首を回しながら、違和感や痛みのある箇所(特定の首の角度)を探ります。
その痛みなどを感じるところと正反対の位置に頭を傾けて静止させ、徐々に脱力するという動作を数回繰り返します。
正反対の位置とは、右を向いた時に痛みがあるならば左を向いて行います。右斜め後ろなら、左斜め前という具合です。
*違和感や痛みのある姿勢はゆがみのある姿勢なので、その反対の姿勢を行うことによってゆがみを調整します。
[写真説明]
準備 イスに座り、姿勢を正して目を閉じます。
① 頭を前にゆっくり下げ、回しやすい方にゆっくり首を回していきます。
② 後頭部の痛みとか、ピリッとする気になる違和感のある箇所を見つけます。
③ 気になる位置が左斜め後方だったとします。この位置で4~5秒静止します。
④ ③の正反対の位置(右斜め前)にできるだけゆっくりと頭を移動させ、この状態で再び4~5秒静止させます。
⑤ ここから上半身すべてをゆっくりと脱力させてゆきます。
⑥ 全体を脱力できたら上半身を起こしますが、このとき腰椎から順に背骨を積み重ねるようなイメージ上体を起こしてゆきます。最後に深呼吸。
*①から⑥までを1回として、3~5回くらい行ってみましょう。
 (ワンポイントアドバイス)
*違和感や痛みのある姿勢と反対の姿勢をさがしましょう。
*ゆっくり下ろすと効果も高まります。 *目を閉じて行うと首に意識を専念させることができます。
*1回ごとに痛みや違和感の箇所が変わることが多くあります。
*違和感がなくなるまで回数を続けます。
*最も違和感のある箇所から優先的に行いましょう。